Thoughts at 3AM.

記憶の補完

ストレスは積極的に胃に肩代わりさせていけ[日曜定点観測20150322~29]

 

あいさつ

 

今週は遊ぶ機会が多くて最高。

 

 

読書

 

若きウェルテルの悩み」 ゲーテ

 

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ネタバレの勢いがすごい。

値引きされすぎて108円なのも笑える。

内容も素晴らしくいい、特にこの一節

 

本当にぼくたちはぼくたちの全存在をささげて、たった一つの大きな壮麗な情感のいっさいの歓喜をもって僕ら自身を満たそうと憧れるんだ。―ところが、ところが、急いで行ってみれば彼岸が此岸になってしまえば、すべてはもとどおりなんだ。ぼくらは貧相で狭く、逃げ去った幸を求めて魂はむなしく息を切らしているのだ。

 p39 L1-5

 

 

エピソード

 

水曜、就職祝いで一杯。

 

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水曜、就職祝いで一杯。

アレでだいたいの話が通じる地元の友達がめでたくまたひとり社会人の仲間入り。14,5で会ったばかりの頃は丸坊主の二人、まさか自衛隊と美容師に化けるとは誰も思わなかったり。

「また明日」で毎日顔合わせていた友人たちがひとりまたひとりと社会人の仲間入りをしていく事実がうまく呑み込めない。よくわからずフワフワと学生やってる僕はなんだか周囲に遅れを取っているような気がして、申し訳ないような後ろめたいような気持になった。成長してお金を稼ぐようになることはごく正常なニンゲンの成長風景ではあるのだけれど、いざ自分のことになると現実のスピード感に殺されそうになる。「とりあえず休みが入ったら連絡するよ、またな」と言って駅のホームに溶けていくふたりを見送りながら、あの頃は自転車で行ける距離にみんな住んでたのになとひとり感傷に浸った。

 

 

 

日曜:どうしようもない会

 

 

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女と電話しているときの顔

 

先週のひどく気持ちが落ち込んでいたときに「新宿で朝まで飲み散らかしたいな」と相談したらコイツがすぐに食いついてくれた。"愛すべきバカ"ってのはこういうやつのことなんだろうなとつくづく思ったが、「ちょっと金ないからATM行ってくるわ」と言って二千円握りしめて帰ってきたのを見て明らかに正気じゃないことを確認した。

予定では二軒ぐらいゴールデン街で飲んでから朝方に喫茶店でモーニングと洒落込むつもりだったが、しょせんそんなものは机上の空論、絵に描いた餅。実現する由もなかった。暴力的なピッチでジョッキから胃へビールを流し込み続ける横顔に”自制”の文字はなく、アルコールで麻痺した脳でろれつの回らない主張を続ける。終電を失くしたことを確認し、バカ笑いが止まらなくなる。ゲロを吐いてまた飲む。そのうち誰も出るはずもない時間帯なのに方々に電話をかけ始める。

 

 

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電話口に出させたがり

 

もっといろいろ書きたいんだけどワインからホッピーに変えたあたりから記憶がない。気づいたら店の外階段を下って薄暗いゴミまみれの新宿を転がったりしながら歩いていた。植え込みに吐こうと思ったけどパンジーが綺麗に咲いていたからやめた。

朝5時の山手線から乗り継いで帰ったはずなんだけど8:30の時点でまだみずほ台にいたから、どこかで時空の歪みにつかまってたのかもしれない。めっちゃいい天気の日曜なのにこれから寝るってのがアホらしくて布団に入ってからもニヤニヤしていた。

 

 

明日は今日よりももっと楽しくなるといいな。

あさみの会[日曜定点観測20150315〜22]



 
 
渋谷で待ち合わせ。目黒線ユーザーのりょうたは30分を大幅に超える遅刻をしたので最初の目的地で合流することに。
 
 
腹ぺこあおむし達の胃に何かを投入するべく、選ばれた場所は
渋谷NHKホール前にある「チーズスタンド」だ。
 

カプレーゼやら、リコッタサラミやらオシャレなものをテイクアウトするつもりだったが、己の欲望を爆発させたじゅんやがピザを頼み店内に入ることに。待つこと5分、遅刻してきたりょうたが参加。三人席に無理やり四人で仲良く座ったため、誰もが半ケツだった。

 

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カプレーゼでしゃれ込む小西
 

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食べている途中で漠然とした将来への不安に駆られる小西

 

 

食べ終わった後はSPBSへ。

 

店内にはいってすぐりょうたがFRITARGのポーチに目を付けた。もうすこし見てから買うことにしたら、と助言したのも彼の耳には届かず、数分後には会計を済ませ、にこにこしながら携帯と財布をポーチに入れている彼がいた。「できる男はスピードが違う」どこかで立ち読みした自己啓発書の中の言葉を思い出した。

 

飽きてしまったので新宿に向かうことに。

 

ゴールデン街を目指していたが、遠くのビルにゴジラを見つけテンションの上がった一行は全く違う方向へ。通りかかったところにあった「焼き肉センター」で一杯目。

 

 

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持ち前の明るさ故に意図せずカメラを曇らせるりょうた

 

一杯で顔を真っ赤にしているりょうたを尻目にジョッキの止まらない参加者たち。当日になって仕事が入り泣く泣く参加を同胞のぶんまで飲んだ。じゅんやが「乾杯とは、杯を乾かすと書いて乾杯」などのテニサー直伝のコールを披露し、アルコールは急激に脳細胞を破壊し始める。


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軽く目がバグり始めた今日の主役。


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ベロベロでマッチョになる主役。


エンジンがかかり割といい感じで、キャッチが勧める二軒目へ。


だがここから物語が音を立てて崩れ始める。


二軒目に向かった新宿アロハは明らかにボッタクリの香りがしていた。

メニューを見るとドリンク一杯480円から、フードは最安で680円だった。バカみたいに高い。お通し代カットの条件でキャッチに通してもらったのでしょんぼりムードのままお通しをパクつくと、店員からお通し代は食べてしまったので頂きますとの言葉。とどめを刺される一行。



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憤る小西。


少しコワモテの店員からワンフードワンドリンクだと知らされ、完全にシラフに戻る。ボラれている、誰もがそう確信していた。届いたドリンクもそんな僕たちを馬鹿にするように薄かった。これ以上居られないと席を立ち上がり会計を済ます。四時間ほどいた1軒目とほぼ同額を請求される。


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壊れてしまった小西。


再び悪の渦巻く新宿に投げ出された一行は度重なるおっパブの勧誘に脇目も振らず先ほどのキャッチのもとへ。


いくら抗議をしたところで何も変わらないとじゅんやに言い聞かせたが、空手で四国三位を取った彼は怒りに震えていた。

遠目で先ほどのキャッチを確認。こちらに気づいたキャッチが逃げようとするもじゅんやが距離を詰める、「お兄さんさっきと言ってることちゃうかったぞ」と言い寄ると百戦錬磨のキャッチも「いや、そんなことはないっす」とのらりくらりと防戦をする。最後は言った言わないの水掛け論で、遠巻きで見ていたキャッチ集団も焦り出し、じゅんやがいつこのキャッチをミンチにするか分からなかったので適当に引き剥がして帰ることにした。


帰り道じゅんやが「キャッチはクソ!」と毒づいてる隣でりょうたが何者かのウンコを踏み、ひと笑いを起こす。

彼のおかげで笑って追われることができたと僕は胸をなでおろしながら「ウンコ野郎!」と囃し立てた。きっと彼のようにできる男がこれからの世界を変えていくのだろう。



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第一回「あさみの会」



タイに行きたい

 

 

最近こればっかり思っている。

 

パンガンで過ごしたサイケな夜。追いかけてくる野犬。屋台で食わされたわけわかんないハーブ。やる気ない施工。雑居房みたいな宿。きったねえ川。

 

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今とりつかれてるしがらみから全力で逃げて、パンガンで隠遁したい。

 

WISDOM TEETH [日曜定点観測0301~15]

 
 
 
あいさつ
 
 
親知らずを抜いて顔がパンパンマンです。
 

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oh... 抜いた歯は記念に歯のケースに入れて貰いました。

 
顔の写真だけで700人ぐらいは笑い殺すことができると思うほどの仕上がりで、術後4日目にしていまだに右頬の破壊力は健在です。
 
顔の周りを右手でぐるぐる指しながら「誰が顔デカいねん!!」と言うとたいていの人は僕の痛々しい顔面と必死さに2回までは笑ってくれます。このとき抜いた歯を見せるとなお効果的。
 
 
読書
 
この二週間は徹頭徹尾つきとおして読んだ本がない。
 
以下TSUTAYAで少しかじった本
 
 
「飛び跳ねる思考」 東田直樹
 

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自閉症患者の思考とはかけ離れたものだと盲目的に誤解され続けていた自閉症患者の思考を患者のひとりである東田直樹さんにインタビューを行うことで、今まで不思議に包まれていた自閉症患者から見た世界のすばらしさや、みずみずしさを可視化するとともに彼らの持つ世界に伴う困難を明らかにしています。この本に触れることでいままで身勝手に「チャレンジド」や「可哀想」とレッテルを貼り付けていた自分の無知さと理不尽な思い込みに気づきました。
 
 
半分まで読んでもっと読みたかったけれどお金がなかったから買わなかった。次に見かけたら買う。
 
 
「生まれたときからアルデンテ」 平野紗季子
 
 

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作者の好きなたべもの、お店を記したフォトエッセイ。写真のチョイスもレイアウトも素晴らしく、歯切れの良いリズム感のある文章でつるっと読めてしまうそうめんのような一冊。
 
一時間足らずの立ち読みでするすると読み切ってしまったので買うとなるとすぐに飽きてしまうのではと思い購入には至らなかった。棚を離れた後にグルメマップとしての使い方を思いつき今購入を悩んでいるところ。
 
 
「場所はいつも旅先だった」 松浦弥太郎
 

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Cowbooksを手掛けた松浦弥太郎氏が彼の人生を自身のルーツでもある旅に絡めて語ったエッセイ。18歳で渡米をした話から、旅先で出会う友人やガールフレンドの話、朝ごはんや古本屋の話などがこの一冊に散りばめられている。
 
SPBSでも何度か見かけてパラパラと読んでいたけれど購入には至らなかった。海の向こうで出会った友人との友情や、ガールフレンドとのロマンスは読んでいて腹が立ったことがあった。きっと羨ましさからくる嫉妬によるもので、自分が満足に英語ができないことが原因だろう。恥ずかしいことだ。
 
 
ここ最近読んだ雑誌で面白かったのは、マガジンハウス「Olive」の編集長をつとめた岡戸絹枝さんが手がけた「つるとはな」の創刊号。
 

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主体となったインタビューはこれから一花咲かせるいわゆるニューカマーにスポットを当てたものではなく、いぶし銀の俳優火野正平氏や、鎌倉に住む老夫婦、はたまたただのおばあちゃんを題材としている。僕はこういったすべてのひとから「聞く」という姿勢がとっても好きなので次の発刊が待ち遠しくなってしまった。
あと、裏表紙にわたって書かれた松家仁之の小説「ブランケット」もすれ違いざまに香る香水のような色気があり、とてもよかった。
 
Olive」はこの春発売の「Ginza 6月号」に特別別冊付録として復刊し添付され既に話題になっていることは知っていたが、なんにせよ「Ginza」自体が女性誌ということもあり書店では手にとりづらく、後ろ髪引かれるような思いをしていた。
あるときバイト先のコンビニに「Ginza」の入荷があり、運命的な再会を果たしたので付録の「Olive」も含めここぞとばかりに貪り読んだ。
「Olive」は知性的な文章もさることながらスタイルブックのモデルのポージングや、チョイスの節々に野性に近い何かを感じて、すぐに好きになってしまった。
 
 男性誌でもこれに似たものが見つかればいいんだけれど…。
「Wired」「Hypebeast」も好きだけどまたすこし毛色が違うのだ。
 
リソウノザッシヲモトメルタビハツヅク。
 
 
おわりに
 
先週の日曜定点観測はサボりました。
 
 
おしまい
 

ハワイに行ったよ[日曜定点観測20150222〜28]

 
 
あいさつ
 
どうも。
 
冗長な春休みを利用して高校と小学校の同級生たちとハワイに行ってきた。
 
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ハワイのおじいちゃんちに行ったのは5年前が最後で、その頃の僕は中学三年のクソガキであったから親の監視下を逃れられずハワイの魅力を余すところなく経験することは事実上不可能であった。だが今は成人だ。コロナ片手にサングラス越しの水着美女を眺めることもできる。よだれを拭きながら一行は成田を後にした。
 
 
あのとき食べたふわふわのシェイブアイスを売ってる屋台はまだ同じ場所にあるだろうかとか、砂がサンダルの中に入るだけでギャン泣きしてとうとう入れなかった海は変わっていないかなと、幼き頃のハワイの光景が瞼の裏に映し出されなかなか眠りにつくことができなかった。
 
ひとしきり心を躍らせ、ジェットラグに備えてひと眠りしようとシートを倒して読書灯を消そうとした瞬間、布を引き裂いたようなフライトアテンダントの悲鳴が前方から上がった。身体が一瞬硬直し、ざわっと背中の毛が立つ感触がした。通路には血を流して倒れている人も多く、これが映画の撮影でないことはもはや誰の目にも明らかだった。男は血塗れのナイフを振り回し目をぎらぎらさせながら機長室に向かってこう叫んだ。
 
 
 
草津に降ろせ」
 
 
 
 
黒ずくめで両目だけを露出させた男から発せられる「草津」の響きからは硫黄の香りは微塵も感ぜられなかったが、機内暴力の主は確かに、そう繰り返した…
 
 
 
とここまでホラを吹いてみたのだが、ハイジャックとか書いてたらなんだか自分も怖くなってきたのでやめることにする。ハワイに行ったこともウソだし、おじいちゃんも日本在住。小さい頃、砂浜の砂が足についてギャン泣きしていたことは本当だ。
 
 
舞台はハワイから遠く離れた埼玉県川越市で始まる。通勤ラッシュも収まらぬ朝八時にさっそうと改札に集まった僕たちは西口のトヨタレンタカーに向かった。高見盛によく似た美人店員からエコカーを借りてさわやかに走り出す。
 
 
ちなみに今回借りたAquaはEV車だ。EVが何の略だかわからないがきっとAV(アダルトビデオ)と大差ないと本能的に感じたのでAVに強い僕が運転することにした。姿形はプリウスを無理やり小さくしたみたいでなかなか可愛いが、アクセルもブレーキも効きづらく「にゃーん(笑)」って感じだ。拝借して即廃車、語呂はいいけど最悪である。
 
草津に行くって言ってたのに意味不明な薄着で来た岡野のせいで一旦彼の自宅に寄ることに。停車中「ここんちの男の子は女の子みたいに綺麗な顔をしてるね〜」と話しかけてきた近所のおばあさんに「実はコイツおちんちんついてないんですよ」とウソをつく。聞いた途端に生ゴミ片手に会話からフェードアウトしていった老婆は実に神妙な顔をしていた。老人との会話で心温まるひと時を過ごした僕たちは埼玉を後にした。
 
 
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毎度お馴染み無料に目がない岡野
 
 
草津までは130キロ少々。マッハ20でいけば0.2秒で着く大したことない距離だ。正登にも少し運転を変代わってもらったが椅子がふかふかして腰が痛い?との理由で早々と運転席から立ち去っていった。
 
 

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SAのコーラはうまい
 
 
 
 

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到着(二、三度事故りそうになったのはヒミツだ)
 
素泊まり4000円でこたつと24時間いつでもはいれる温泉を完備した今回のお宿「田島屋」さんは草津の相場クラッシャーとして名高い。ちなみに畳はところどころ痛んでふわふわしている、頭がゆるふわな女子大生にもおすすめだ。
 
 
こたつに入り腰を落ち着けると目の前に何やらラブリーな物体が。草津名物温泉まんじゅうだ。すこしは腹の足しになるかなと一口かじると餡のなかに隠されたくるみのソリッドな一撃に襲われる。噛みしめた歯の隙間から溢れ出たくるみの風味が口内を不法占拠。これではくるみの抗酸化作用とポリフェノール草津にはびこる老人たちも一瞬で若返ってしまうに違いないと恐怖すら感じつつ完食。
 
こたつとまんじゅうで早くも僕たちの幸福度は限界値に達した。しかしフロントに有った日本人形が怖かったので減点3。
 

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こよりで一服
 
 
湯畑にいる大学生カップルを白目で威嚇しつつ昼食を探す。ここで草津にはたいした食い物がないことに気づきがっくりとうなだれる。昼飯は釜飯だった。可もなく不可もなく。
 

 

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観光地名物の顔ハメもやった。虚しさが漂う。
 

 

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足湯じゃないんかいっ!
 
 
腹を膨らませ、湯畑付近の大滝の湯へ。
銭湯の中はおちんちん丸出しの男の人ばかりでビビった。
 
疲れた体に染み渡る草津の慈しみ。
温泉のお湯が地熱で沸くところまでは理解できるのだけど、お湯につかるとリウマチに効果があったり、つるつるお肌になったりするしくみがどうも理解できない。きっと神様が頑張ったニンゲンたちにくれたご褒美なのだろうと納得しながら特に頑張っていない大学生4人組が恩恵にあやかる。
 

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ユーモアレスノイズこと武井

 

ひとっ風呂浴びた後は飲むヨーグルトでチルアウト。上気した肌を夜風にさらし夕飯を探してとぼとぼ歩く。湯畑周りの飯屋が軒並みショボくて萎えているところに燦然と輝くカツ丼屋の看板を見つけ、なだれ込むようにして店内に入る。

 

着席と同時にラストオーダーを知らせてくるパワー型の店員。草津の手荒い洗礼に完全に出ばなを挫かれたが気合いを振り絞って注文を済ませ、なんとか夕飯にありつけることに。

 
 

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武井の食べ方を真似るチンパンジーのパン君。

 

 

雪道で一通りはしゃいだ後、旅館に戻りこたつを囲んで酒盛り。

武井が口角泡を飛ばしすごい勢いで喋るのだが全く内容が入ってこない。これも彼の才能なのだろうとグラスを傾けつつ優しく見守ることにした。風呂上がりの岡野はメガネをかけるのだが、いちいちかっこよくてムカつく。ドブに落ちろ。

 

疲れていたせいもあってか布団を敷いてから程なくして眠ってしまったようだ。布団を跳ねあげると正登がいない。そういえば昨晩飲みながら朝走りに行きたいとか言ってたなあとぼんやり思い出す。ひとり階下を捜索すると、長い廊下の曲がり角に男湯の文字があった。「朝風呂から始まるロハスな朝」どことなくライフハックブログみたいな響きがするが構わず入湯。

 

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 マラソン帰りの正登と信楽焼きのタヌキと謎のコラボレーション。

 

 

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ちなみに源泉かけ流しなのでハチャメチャに熱い。シャワーですこし埋めることをお勧めする。熱いお湯が好きな僕は大満足で風呂を上がったが、ふとした瞬間に武井の胸毛に気づいてしまい減点7。

 

受付でチェックアウトを済ませると、宿泊客には手前の土産物屋で割引があるということなので素直に従うことにする。薄眼で見たけれど相変わらず日本人形は怖かった。

 

コンビニにお金をおろしに行った帰りに寒い中待ってくれている仲間のために温かい飲み物を買って戻ると、奴らは完全にくつろいでいた。

 

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鉄瓶を囲む見事なおばショット。

 

お土産を買った客に振舞われる秘伝のクマザサ茶。さっき買ったばかりのミルクティーは完全に価値を失くしていたが投げつけるようにして配った。

 

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渋すぎる鉄瓶!

 

お土産用にいくつかまんじゅうの箱詰めを購入。15個入りが932円。ご丁寧に932円の横には932(くさつ)とルビが振ってあったが、隣の店で15個入りが1200円で売っているのを目にした後だったのでその限界突破の企業努力に涙しそうになる。しかも購入特典にいっこ温泉まんじゅうがオマケされるのでこのままじゃ潰れてしまうんではないかと逆に心配になった。

 

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田島屋の前での一枚。

 

 

朝飯を食べたあと武井の提案で神社巡りをする羽目に。

 

 

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やらされている感が拭えない…

 

なぜか神社で正登、武井のふたりとはぐれたので先に車に帰ることにした。

 

 

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途中雪かきに苦戦しているおばあさんがいたので暇だから手伝ってみた。

 

ある程度雪をおろして道路で融雪させながら世間話をしていると少し寄っていきなさいと言われたのでついていくと「フジヤベーカリー」の看板がかかった商店に到着。

 

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おばあさんはここの商店の店主だった。

 

ちょうど昼飯用にパンを買いこもうとするとおばあさんが「そこらにお掛けなさい、お代は結構よ」といってたくさんのパンとお茶を差し出してくれた。

 

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やどかりみたいなパンが一番おいしかった。

 

 

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一仕事を終え満足顔の岡野

 

 

お茶をすすりながら去年の豪雪の話を聞く。おばあさんが草津のお湯の魅力を語る横顔は苦労して雪下ろしをしているときよりずっと若やいで見えた。別れ際の「また草津に寄ったときは寄ってね」の言葉を噛みしめてフジヤベーカリーを出た。長生きしてくれ。

 

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雪まみれの駐車場ではしゃぐ

 

 

帰り道の途中で寄ったコンビニでこのまま無事に帰れると慢心している武井をお使いに行かせたまましばし置き去りにする。

5分以内に着信があったら俺の勝ちな、とか話しているときに後部座席から武井のスマホが発見されたので目の色を変えて迎えに行くことに。武井はコンビニを出たらしく見当たらなかったので立ち読みをしていると肩をすぼめて向かいのダイソーから出てくる人影が。勿論武井少年である。

 

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僕と岡野は尻を蹴られました。何故岡野が蹴られたのかは永遠の謎である。

 

 
途中のSAで四人そろってトイレ休憩。クマザサ茶の利尿作用を完全に舐めていた。 特に事故もなく川越までたどり着き給油をするとなんと1780円だった。あとで確認するとリッター38キロの好成績で走っていたらしい。200キロ弱走ってこの燃費はまさに怪物と言わざるを得えない。EVのEはエレクトリックなのだろう、きっとエレクトリックバイオレンスなのだろう。
 
 
小腹が空いたのでガストで旅の総括を兼ねて軽食を取ることに。軽食といいつつセットメニューを頼む正登、はらぺこあおむしか貴様は。ガストでも今回の旅は大満足ということで意見が一致した。特に宿がよかった。怪しく光る日本人形。完全不干渉の女将さん。経営が成り立つのか不安になる温泉まんじゅう。どれをとっても太鼓判を押せる。
 
 
 
帰りの電車でよく笑うおばあさんを見かけた。
その姿にちいさなパン屋のおばあさんの姿を重ね再訪を厚く誓ったのでありました。
 
 
 
おしまい

格安航空券はキャンセルが効かないぞ気をつけろ[日曜定点観測20150215〜22]





あいさつ

16〜18で四国に行ってまいりました。
二泊三日で四県制覇するという強行スケジュールでレンタカーを借りて西へ東へ奔走しました。
 
めぼしいものはだいたい制覇。

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徳島 大歩危



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徳島 祖谷渓谷 かずら橋


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香川 うどん


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高知 桂浜

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香川 金比羅

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高知 かつおのたたき


おわりに

今週は草津に行ってきたので
次はそのことを




おしまい

遠い昔のようで[日曜定点観測20150208〜15]

あいさつ

16〜18で四国旅行にいっていたので、ブログを更新する暇がなかった。



読書

糸井重里「ボールのようなことば」

吉本隆明 「真贋」

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このところ吉本隆明さんのポッドキャストばかり聴いている、全てに共感するわけではないけれど聴き終えるとじんわりと残る何かがある。
生きていれば90歳、安らかに。


エピソード

このあいだ酒を飲みながら映画を見て中古のFPSゲームをやるってことをしたんだけど、野郎共が帰って二日ぐらいした時に延滞のDVDを発見したんだ。


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3日の延滞で750幾らも取られたよ。
痛手だね。